乳がん宣告の日①~がんのステージとタイプ、血液検査、冷静と動揺
検査結果の日は、針生検から2週間後でした。
結果待ちの間は、本当に良性だと思い込んでいたので気にすることなく、いつも通り過ごしていました。
夫に「これでがんだったら笑えるよね~」って話していました…!
結果を聞く日は娘は夏休み中で、検査の時は預かり保育にしましたが、今回は話を聞くだけなので一緒に連れて行きました。
クリニックの近くに娘の好きなショッピングモールがあるので、クリニックが終わったらそこに行こうと言って、待合室でもウキウキしながら待っていました。
名前を呼ばれ、診察室の中に入ります。
クリニックは初診、針生検、今日と3回目でしたが、娘を連れて行ったのは初めてだったので、私が座る椅子の後ろに、わざわざ子ども用の小さな椅子を用意してくださって、親切なクリニックだなぁと思っていました。
(この時はまさか重く長い話になるなんて思ってなかったので、結果が良ければ子ども椅子はなかったかもしれません…)
女医さんが、
「この前の結果なのですが…」と言う言葉のトーンと、表情で
一瞬にして、悪い結果が出たかもと感じました。
続けて、
「悪性の腫瘍でした」
「え…?」と言葉が出て、悪性ってことは、がんってこと?!と考えていると
「がんが見つかりました」
とはっきり、あっさりと宣告されました。
がんってこんな感じで宣告されるものだっけ?と冷静に考えていたのを覚えています。
その後、淡々と、
・ステージは1
・がんのタイプは、ルミナルA
・手術は確定で、おそらく部分切除
・入院は2泊3日で済みそう
・その後に、放射線治療、ホルモン療法で女性ホルモンを抑える薬を5年~10年飲まなければならない
・大きい病院へ紹介状を書くので、どこの病院にするか?
・今日の午後、早速予約が空いている15時からMRI検査をするがもう1度来院できるか?
(子どもは検査室には入れないので、誰かに預かってもらうか、急で無理であれば看護師が見ることができる)
・MRI検査の同意書を読んで、サインをしてほしい(けいれんや呼吸困難など副作用が出る人もいる)
・MRIの前に腎臓の検査をするので今から採血をする
と、どんどん話は進みます。
娘はこういう場所では元々おとなしく座っているタイプですが、空気を敏感に感じるところがあるので、何か緊迫した状況をすごく感じ取っているように見えました。
気づくと女医さんの後ろには看護師さんやおそらく放射線技師さんらが数人集まってきて、何か他の仕事をしつつも、こちらの様子を伺っているようでした。
何だか急に大ごとになってきたなぁと、ここでも意外と冷静でした。
手術ができる大きい病院なんて、行ったこともなかったので、女医さんにおまかせしたいと話すと、一番紹介状を書いている、クリニックから近くの有名な大病院がおすすめとのことで、そこに決めました。
MRI検査の時の娘の件は、娘は人見知りもあり、私と離れることが苦手なので、看護師さんに見てもらうのもなかなか難しいし、そうなると私もMRIより娘の方が気になってしまうので、どうしようか悩みました。
MRIの同意書にもサインをし、採血のため部屋を移動するとのことで、一旦待合室で待つように言われました。
待合の椅子に座ってまず娘に、
「おかあさん病気が見つかったから、この後ショッピングセンターに行けなくなっちゃった」と話しました。
普段なら「なんで~?」とか「いきたい~」とか言うと思うのですが、何だかよくわからなくても、この状況を察して、すぐ素直に理解してくれたようでした。
その場で愚図ることなく静かに待っていてくれ、申し訳なさと、ありがたさがありました…。
その後で、夫にメールで
「乳がんだって💦」
と送りました。
今日は朝1泊の出張予定で新幹線に乗り、他県に着いて、電車に乗っているところだったようです。
すぐ既読になり、
「え…」
と、動揺しているようでした。
私と同様、結果ががんだとは考えていなかったと思います。
「でもステージは1で、部分的な手術すれば大丈夫そうで…」と
夫が心配しすぎないようにフォローしたメールを急いで送りました。
そして午後MRIをしなければならず、娘をどうしようかメールしたところ、
「今から帰るよ!」
と返してくれました。
とても安心しました。
本当に職場関係の人にはご迷惑おかけしましたが、帰ってこられないだろうと思っていたので、本当に心強かったです。
夫も冷静になって励ましのメールを送ってくれました。
血液検査に呼ばれ、娘にガン見されながら血を抜かれ(笑)、会計は後でとのことでそのまま帰りました。
家まで車で30分の距離です。
娘はいつも通り後部座席に座り、プリキュアのDVDを見ながら帰りました。
それまで冷静だった私ですが、急に勝手に涙があふれてきました。
まさに「まさか私が…」です。
後ろにいる娘に泣いているのがばれないように、さりげなく涙を拭き、これ以上泣かないようにと必死で耐えながら、
動揺して事故を起こさないようにしなくては…と、
頑張って自宅に帰りました。